娘のケアンズ高校生活もあとわずか。フォーマルが終わりました。
2017/07/17 海外子育てエッセー
こちらでは、ハイスクール卒業の年にフォーマルというパーティーがあります。
学校によって時期や趣向が違うとはいえ、一大行事であることは確か。
特に女子にとっては!
ティーンエイジャーの女子の感心事といえば、ファッション。(あ、年齢関係ないか)ドレス選びがとても重要なのです。
でも、ケアンズのような田舎町だと、お店が少ないから大変。わざわざシドニーなどの都会に行く子もいると聞きました。また、かぶらないようにFacebookで情報を交換しあって(うちの子はアカウントすら持ってないけど。。)誰がどんな色のどんなドレスを着る予定かを把握し合ったりと気を遣います。
(息子のときは数日前にスーツ買うだけで超ラクチンでした)
娘と一緒に何軒かドレスショップに行ったけれど、一発で決まるわけがなく、オンラインを覗いたりしながら何となく日々が過ぎ、気づいたらフォーマルは一ヶ月後に迫ってました。。
もう通販も間に合わないかも、というところで救世主が登場!
街で偶然見つけたドレスメーカーのDada。
ショウウィンドウにドレスが飾ってあり、ふと中を見るとミシンをかけていたので「ドレス作れますか?」って聞いてみたんです。すると「かれこれ30年、ウェディングやらドレス作ってきたわよ。」との返事。
もちろん、即決でお願いしました。
「フォーマル?11月ね。できるわよ。えっ?来月?」と驚きながらも引き受けてくれて。
何と、私がお店に入って依頼したその日が、彼女がお店をオープンした日だったそう。
それまでパースにいて、ケアンズでは家で仕事していたのを心機一転、シティに店を持とうと決めた。そんな日に私のような切羽詰まったお客さんが舞い込んだんですね(笑)
デザインは決まっていたので、布を探しに行って、すぐに取りかかってもらいました。
イメージの写真を見せたら、ほんの少し質問されて、パパッと採寸しただけで、最初のフィッティングの時には、もうほぼ原型が出来上がっていてビックリ!
じっと見て、「腰のラインはあと1cm上げるわ」とか、「胸のところ直線にするか、カーブにするか迷ってて」と言うと、「ほんの少しカーブがいいと思う」など、キッパリと答えてくれて、さすがプロだな〜と感心することしかりでした。
「スカートはどのくらいふわっとさせたい?OK、じゃあチュールをあと30cm買ってきて」「裾の長さもピッタリにしたいから、2回目のフィッティングは当日履く靴を持って来てね。」といった具合で、1回めのフィッティングはサクサク終わり、2回めは微調整で、ジャストサイズ、想い通りのラインのドレスを仕上げてくださいました!!
こうして、1つの山場が終わりました(笑)
私がお店にいる間、娘のドレスを見に来たというお母さんを何人も見ました。皆同じなんですね〜。
他にも靴、バッグ、ヘアメイク、ネイル、車、お花と手配することが色々ありましたが(余裕をもってするのが普通です。。)、何とか皆さんのお陰で終了しました。
ネイルは、もちろんパウチで一緒に仕事しているK Nailの美鈴さんにお願いして。
「この色とデザインが、ドレスにもご本人の雰囲気に合うと思ってつくってみました」って、あらかじめチップを用意してくださってたのも感激。
落ち着いているけど可愛らしく控えめなデザインと色、そして超〜ていねいな施術に、娘も恐縮しながら、本当に喜んでいました。
クイックネイルでワンカラーのネイルが主流の中、お友達からも大好評だったそうです。
11月にフォーマルを控えているお嬢さんに、おすすめですよ♡
可愛らしいお花(生のオーキッドです!)は、フローリストのAyumiさんが手配してくださったもの。ちょこんと可愛いネックレスは、パウチでジュエリー販売されているTAKAさん作です。
息子のときは写真もプロにお願いしたのですが、今回は時間が合わなかったので、仕方なく自分で撮りました。でも、会場内では学校専属のプロの方が記念撮影をしてくれているので安心。
ヘアメイクは、家に出張していただいて、昔から娘がお世話になっていたKEIKOさんにお願いしました。
少しお伝えするとニュアンスを汲み取って形にしてくださるベテランの技、何より優しくおつきあい下さって、感謝しかありません。(親はイライラするときがあります・笑)
私、今までプロにヘアメイクしてもらったことなんてありません。結婚式ですら、自分で5分くらいでメイクして、ベリーショートだったから髪もそのまま。
当時、まだ世間になかったレストラン人前式というのをやったので、自分で色々運び込んだり、もう忙し過ぎて。。結婚式場でバイトしていた友達に、「何でも自分でやる花嫁はじめて見た」と呆れられたほど。結婚式めんどくさいな〜と思いましたね(笑)
(この数年後にゼクシィという雑誌が発行されたり、ウェディングプランナーという仕事が世に出て、自分たちで作るウェディングが一般的になっていったようです)
式の前に、すごい量のお酒をオーストラリアからダンナが操縦する船で持ってきて、軽トラでレストランに持ち込んで。。でも、当時BYOというシステムが日本になかったので、支配人を説得するのも大変でした。
しかも、「パーティーは2時間。」といったら、オージーのゲストに「えーっ??」と驚かれ。
その意味、あとあとわかりました。だって、高校生のフォーマルですら、夜の6.30から11.00までやってましたから。育ちが違うと感覚も違って当然ですね。
感覚の違いと言えば、ハリウッド女優の到着?くらい盛り上がるアライバルも圧巻でした。
ビンテージカーあり、ストレッチリムジンあり、スポーツカーあり、レッドカーペットに降り立つ姿も「私を見て!」って感じで堂々として美しくて。
オージーの、こういう余興を思いきり楽しむ姿勢が好きです。
息子のときは、共学ではじけた子も多かったので、宅急便の車で乗り付けて(お父さんの仕事なのでしょう)段ボールをかぶって飛び降りたり、ハーレーで乗り付けたりと、受けを狙う子もいて(もちろん拍手喝采です)見ていて面白かった。
娘の学校は、女子校ということもあってか、華やかの一言でした。
とにかく、一大行事が終わってホッとした。というのが正直なところです。ドレス選びもヘアメイクも、当日みんなの晴れ姿を見るのも楽しかったですけどね。
同世代のお母さん達と話す機会も結構あって、ティーンエイジャーの娘は大抵お母さんのことを「恥ずかしい」か「わかってない」と思ってることもわかって面白かった。「あら、このドレスいいんじゃない?って私が言ったら絶対ノーって答えるわよ。」的な会話は大抵毎回聞きました(笑)
昔過ぎて、自分がティーンのときどうだったか覚えていないのですが、成人式の着物も、ウェディングドレスも、母親が買ってくれたことはしっかり覚えています。
何だか申し訳ないなと思いつつ、とても特別な、静粛な気持ちになりました。
先輩ママから、「フォーマルが、娘が私に頼ってきた最後のイベントだった気がするわ」なんて話も聞き、ホッとしつつも、何となく切ない気持ちで、キラキラ輝く姿を見送った日となりました。
9月には大学の願書を申請。勉強も大変なときだけど、11月まで残りの高校生活をエンジョイしてもいらいたいなあと思います。