お金を超えた豊かさの循環〜3月はパウチでたくさんの再会がありました。

わたしが運営するショップ「パウチ」は、おかげさまで2018年の4月で7年目を迎えます。

ケアンズのいいモノをギュッと集めて、この土地の持つ良さを、モノや作り手さんを通してお伝えできたら、という気持ちでオープンしました。

 

 

「自分がいいと思うものより、お客さんが欲しいモノ(売れるモノ)を揃えないと商売として成り立たないよ」
「いかに安く仕入れて、いかに高く売るかを工夫しないと無理」
「独占販売の商品を増やさないと、参入障壁が低いからライバルにやられる」

といったアドバイスを他のショップオーナーさんやビジネスコンサルタントの方から受けました。

 

ありがたく聞いてましたが、「まあ、正論はそうなんだろうけど、つまんないなー。。」と心がつぶやいていた(笑)

わたしがいいな、と思うものは、地球のことを考えていたり、体のことを思いやったり、芯の通ったライフスタイルだったりが背後にある、「ストーリーのあるモノたち」でした。

 

商品は作り手さんに実際に会いに行って、自分でセレクトしています。

みんな良心的な値段をつけていて、大概は大量生産できないから薄利でも多売できません(笑)

 

 

1、2年後には、主要なショップに「地元産」コーナーが出来始め、同じ商品が並び始めました。(これが、参入障壁が低いということね。)

とはいえ、大した販売力もないパウチがおこがましくて、というより性格的に「独占販売」なんて無理。(何故か、他のショップには卸さず、うちを選んでくれている作り手さんもいらっしゃいますが)

 

大きい視点で考えると、最初に「いいモノを通して、ケアンズのことを知っていただきたい。作り手さんが、より誇りを持って持続可能なしごとができるお手伝いをしたい」と思って始めたわけなので、色々なお店で売られるようになるのは、わたしの願い通りでもありました。

卸先が多い方が、より多くの人の手に届きますからね。

 

 

そんな感じで、商売的には美味しくないのに、こうして6年が過ぎたのは、ひとえに関わってくださった皆さんのお陰です。

 

人とモノ、人と人、人とケアンズがつながるハッピー空間。

というコンセプト、つまり「人」が中心にあったから、お店としてというより「場」として続けてこれたのだと思います。

 

この場を通して、色々な出会いをいただきました。

職場や学校やプロジェクトを通した出会いとは、ぜんぜん違う広がり。お店でもしていなければ、話すことのなかったであろう方達。本当に有り難いことです。

 

3月は特に、半年、1年ぶりの方々が訪ねてくださることが多くて、とても嬉しかった!

 

 

お話する度に、前回語られていた夢が実現しているという、尊敬すべき人生の先輩、三井さんご夫妻。

都会にビジネスの拠点を持たれながら、伊豆の広大な土地に素敵な貸別荘〜スターヒルズ〜を運営されています。

富士山を望む岩盤浴コーナーがあったり、敷地全体に、みんな一緒に楽しく夢を叶える場所 みたいな雰囲気が漂っていて、いるだけで元気になれました。

とても絵になる場所なので、よくドラマのロケに使われるというのも納得。こちらのブログを拝見していたら、また行きたくなりました!

奥様の文江さんから、お手製のフォトアルバムをプレゼントしていただいたことがあるのですが、趣味も仕事も一流。人生を謳歌されている憧れの女性です。

 

 

そして、一瞬で周りを照らす、太陽のようなこの方も、1年ぶりに来てくださいました。

「去年撮った写真、渡したくて持ってきたわ!」とわざわざ。。

ケアンズが大好きで今回で24回目!でも今年81歳だから、これが最後かも!とそれは元気な、ひまわりのような笑顔でおっしゃいます。

 

 

初めてお会いしたのは何年前だったんだろう。。達筆な、心のこもった長いお手紙を日本からいただいて感動しました。

1人1人大切にされていて、一緒にいるだけで何だか胸が一杯になる。幸せって、自分がすでに持っているものに気持ちを向けることなんだと、若杉さんのような素敵な方から学びます。

わたしも、朗らかで感謝あふれる、そしてそれを表現できるおばあちゃんになりたい。(それにしても、この写真のときに80歳とは、到底見えません)

来年もまた元気なお顔を見せてください!

 

 

 

NPOアースウォーカーズの代表、小玉さんも1年ぶりでした。

平和な未来を本気で考えて、「子ども達が自分の意見を持ち、自ら選んで行動する力を開く」ために全力を注ぐ熱い方です。

今回も、Smile with Kidsさんと共同主催で、福島から学生さん達を引率されてきました。

「小さい力でも種をまいて、未来を担う子ども達にバトンタッチしたいんです。」と相変わらずまっすぐな眼差しをお持ちでした。

共感したわたしは、昨年からサポーターとして小額ながら毎月寄付をさせていただいています。

小玉さんと、アースウォーカーズさんの想いと活動を書いた昨年のブログ。よろしかったら。↓

200年後、青く美しい地球に、争いがない世界が広がっていることを想像できますか?

 

他にも再会できた素敵な方達がいるのですが、写真がありません。。おみやげも色々といただき、有り難うございました。(おみやげを売っている上に、いただいてしまうとは、どういう店主なんでしょう(笑))

久しぶりに皆さんの元気なお顔が見られて嬉しかったです。

。。。。。。。。

 

パウチが開店して間もなくのころ、知り合いの方が急に「アボリジニのご先祖さまが、恵子に祈りを捧げたいと言っている」と言いました。(彼は、アボリジニの部族の中で育った白人で、わたしとの会話は英語です)

ここにいる、と指差した彼の左側の腕だけ鳥肌が立っていました。

何のことだかわからないまま、アボリジニ語でお祈りしてくれ、音を聞いていたら、涙が止まらない。

意味を聞くと、

「わたし達は、あなたを知っている。あなたは、ここを善きことのために始めた。

もっと善き出逢いがここにもたらされますように」

 

開店したころ。まだ40代半ばで若かった。

 

思い返すと、最初から、パウチの方向性は決まっていたんですね。「売れるモノを揃える」とう基本的なルールからは逸れた店ですが、お金にならない豊かさを受け取らせていただき、今に至ります。

 

ほんの短時間であっても、人とのつながりを大切に。

 

あのときの、名前もわからないアボリジニの人が捧げてくれたお祈りに恥じないように、すべての出逢いに感謝の気持ちを持って進みたいと思います。

 

ショップ (パウチ) 裏話&商品

Related Posts

[insta-gallery id="1"]