息子の大学の卒業式にて

  2018/12/18  海外子育てエッセー

息子の大学の卒業式のため、ゴールドコーストに行ってきました。

自分の卒業式は、大正風の袴をはいたことしか覚えてないのですが、オーストラリアの大学の卒業式、楽しかったです。会場はものすごく晴れやかで、家族や親しい人たちが集まり、祝福ムードに包まれていました。

 

ハイスクールの成績と共通テストの結果を、大学の各学部が発表している必要レベルに照らしてオンラインで願書を出すというシステムのオーストラリア。

日本風の受験はない代わり、大学に入ってからが大変で、必死に勉強しないと卒業できないので、周りもよくやったね!という気分にもなるというものです。

息子は、一定以上の成績だと受けられる奨学金をもらっていたので頑張ってました。親がお金出してくれて当然という気持ちがなく、自立心旺盛(ヘルプもしてましたけど)。

考えてみると、16歳で親元を離れ、知らない土地に行くって巣立つのが結構早いですよね。ケアンズの子は、より大きなチャンスを求めて、進学や就職で都会に出ることが多いんです。

息子が出ていった日は、この家で暮らすことはもうないんだと思ったら、自分でびっくりするくらい、 涙が溢れて止まりませんでした。。

 

 

日本では「どの大学」を重視しますが、オーストラリアは、「将来どんな仕事がしたいか」に直結する「何学部で何を勉強しているか」が重要です。

そこに向けてハイスクールのうちから、選択科目を決めていく。科目ごとに教室を移動するという、日本の大学みたいなシステム。

ただ、最初から将来の夢をハッキリ分かっている子はそんなにいないので、最初は好きな科目とか大体 文系/理系という風に絞っていくことが多いよう。

受験→合格を目的としている日本と違って、社会に出ることを見据えたシステムになっているので、自分の得意分野を認識する必要があるのは確かですね。

私が中高生のときなんて将来のことは眼中になく、刹那的で。就職のことは、大学に行ってから考えようというとても甘い考えの持ち主だったので感心します。

 

10年生までの義務教育が終わると、学校を離れる子も。目的もなく勉強するよりは働いた方がいいと、自分の意志で選択するのは立派だと思います。

一度働いてみて、やっぱり勉強したいと、大学に行くのもよくある話。息子の卒業式でも、年配の方を結構お見かけしました。

 

式は、構内ではなくコンベンションセンターで。

 

11年生以降は、適職を探す心理テストをしたり、世の中にはどんな職業があるのかといった授業があったり、キャリアカウンセラーが学校にいたりして、益々将来について考える機会が与えられます。

ハイスクールの講堂で、大学や専門学校などがブースを出し、生徒たちが自由に説明を受けられるミニエクスポも。現場の人に直接質問できるし、向こうも自分たちの良さをアピールして、とてもいい企画だなと思いましたよ。

とにかく、オーストラリアの教育は、何のために今この勉強をする(またはもう勉強しない)と未来志向

高校を卒業してから、大学入学までの期間を伸ばすGAP YEARという制度もあり、1年(またはもっと)の間に旅をしたり、バイトしてお金を貯めたり、ボランティアをしたり、色々と体験を積む。

ハイスクールも勉強量がすごいので、卒業後、こんな風に自分を見つめ直したり、見識を広めるために過ごすの、賛成です。16歳やそこらで将来やりたいことを決めるなんて、簡単じゃないから。

大学に入ってから学部を変えるのも普通だし、制度が柔軟で合理的なのも背中を押してくれます。

息子は限られた時間でできる限りのことをと思ったようで、学位を2つに増やし、就きたい職のインターンやボランティアなど、目一杯の活動していました。

大学のシステムなどは聞いてもよく分からないので、身体に気をつけて!しか言えなかった(笑)

先日初めて住んでいる所にお邪魔したら、男子〜って感じでした。ここで頑張ってたんだなと感慨深かったです。(遅い)

 

ビールの缶、クイーンズランダーと文字を並べてました(笑)

 

彼等を生んだ時から願っていたことがあって。

それは、周りをリスペクトする人、社会に役立つ人になるように。ということ。

気をつけていたのは、「有り難う」と「ごめんなさい」を大切にすることと、人や物事に対して、いい悪いetc.私の意見を言わないこと。真っ白なキャンパスを私の色に染めたくなかったから。

私もここでは外人でそれなりに苦労したので、肌の色で判断せず、とにかくリスペクトは大事にしてほしかった。

幸い、学校の生徒は移民だったり、親が違う国の人がたくさんいたので、(集合写真を見ると、名字がほんと国際色豊かでびっくり)偏見はなかったかもしれない。

10歳くらいになると、自分のアイデンティティというのも考えるわけですよね。見かけも他の子とは違うし。

私は「あなた達は、ハーフでなくてダブル。2つの文化の血を受け継いでいてラッキーだよ」と言っていました。

2人とも日本が大好きで、大きくなった今、益々日本文化に興味を示しています。自立するためには、自分のルーツに誇りを持つってとても大事なのではないかと思います。

 

娘は来年から大学生です

 

スクールホリデー中は預け先がなくて、職場によく子ども達を連れていきました。まだiPadもない時代だったので、塗り絵をしたり宿題をしたりしてたな。

子ども向けのイベントも企画していたので、参加させたり、何気にモニターさせたり。

巻き込まれていい迷惑だったかもしれないけど、親が何をしている人かは肌で感じていたと思います。

勉強とか習い事とか友達のこと、とやかく言った覚えがないのは、自分が忙し過ぎてあまり構えなかったというのが実情かも。

何で体力があって、夢中で仕事を頑張れる時と子育ての時期って重なるんでしょうね。

今の私はスローダウンして、自由な時間も増えたのに、子ども達は巣立ってしまった。

 

ゴールドコーストのホテルから見た夕空

 

宿題はドリル系はなくて、日本で言う夏休みの自由課題みたいなのばかり。小学校からパワーポイントを使ったプレゼンをしたり、スピーチにも力を入れていたりと、こちらの学校に行くと「自分の意見を持つ」のが普通、という風に育ちます。

それでも、たまに「こうして欲しい?」と聞いてくることもありました。

「親の期待に応えようとしないで。自分であることに集中してほしい」と答えていた私。

どんな勉強をするにせよ、仕事をするにせよ、親としては子どもが自分で決めた道を応援するだけ。Be Yourself.Stay true to yourself. これしかありません。

 

いつもビーチ沿いなんだけど、今回初めて川沿いに泊まりました。素敵でした!

 

で、このブログを書き始めてから、息子の就職が決まったと朗報が入りました。

小さい時から夢見て、打ち込んで、大学でも勉強していたフィールド。国民的スポーツイベントなども司るところです。面接のときに、なぜこの仕事がしたいのか?と聞かれて、明確に意見を言えた彼を誇りに思います。

履歴書も普通のフォーマットでなく、見やすいようにと写真やインフォグラフィックを使ったパワーポイントに仕上げた発想力も。

益々手が届かない所へ行ってしまいますね。

真っすぐに目指していた道が開けて、親としては感無量。社会の役に立つ働きをしていってほしい。

2019年は、家族のことも、自分の仕事も新しい展開を迎えそうです。

 

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マーフィー恵子


オーストラリア・ケアンズに93年から暮らす。95年に現地情報誌を創刊、編集長を経て現在は「本当の自分を知り、生きる」を主テーマにセレクトショップ、セッション、旅、学びの場などを展開中。
● 詳しいプロフィール