地球最古の森をアボリジニの長老CJと歩く〜ソウルジャーニーDay2

10年ぶりに訪れたCJの敷地は、随分手入れが行き届いていました。電気も電波も通ってた。

でも、周りの大自然はそのまま。今年の雨期はひどく雨が降り続き、私たちが行った前の週までは、通れない道路も多々あったとのこと。

それもそのはず。彼の敷地は、オフロードの山道を上がり、こんな川を5度も渡った所にあるのです。

 

 

オフロードに入る前は、こんな感じ。右手の岸に普通にワニが。

 

オンボロの車で(ごめんなさい)窓を全開にし、風を浴びながらガタゴト道を進んで行くうちに、日頃便利な暮らしをしていると忘れてしまう、野生の嗅覚やアンテナが少しづつ立ち出すのを感じます。

 

この後、車のエンジンがかからなくなると言うハプニング発生!でも力を合わせて何とかなりました。。

 

山を下ってパンやミルクを買いに行くのも1つのイベントになりうる暮らし。

天候に左右され、天にも地にも許可をもらうがごとく振る舞う、静かで謙虚な暮らし。

 

軒先にいたクモが黄金色の巣を作っていました。

 

ここに流れる空気は特別です。

なんだろう、自分の気配すら消えて、自然の中に溶け込んで行くような。

「わー、綺麗」とか「癒される」とかそんなんじゃない。優しくも厳しくもなく、ただ堂々としていて、そのまんま。

だから、足を踏み入れさせてもらう自分も、そのまんまでいられる。

 

 

雨上がりのしっとりした雨林に行く前、CJがスモーキングセレモニーをしてくれました。

日本の神社や仏閣も、アメリカンインディアンも。。煙を浴びるのは、場所を問わず、人間が大いなる存在に近くための共通の儀式。

近くの木から手折った枝葉に火がくべられ、少しづつ煙が立ち始めました。

自分と自分以外の境界線が曖昧になり、パチパチと言う火の音が空気に溶け、独特な香りが漂って。。

五感が研ぎ澄まされていく。

 

 

近くの小川から今朝とってきたと言うクレイで、顔にペインティングを施してくれました。周りの自然の一部が自分の肌に乗ったことで、土地との距離が少し縮まった感じがするのは気のせいでしょうか。

アボリジニの人々は、自然の中や聖地に足を踏み入れる時、必ず挨拶をします。

自分は所属する大地の守り人だという自覚がある彼らは、こう言います。

「私が一緒にいるので大丈夫です。この者たちは危害は加えません。お護りください」と。

 

手付かずのジャングルを歩き、時折足を止めながら、CJの話を聞きました。

植物のことや、彼の今までのストーリーや、そんな内容だったと思います。

私は、1人タイムスリップした気分になっていて、ここで暮らしていた人々のことをイメージしていました。

 

1人、森の中で過ごさなければならなかった成人の儀式(イニシエーション)。

心細かっただろうか。真っ暗闇の森の中、何を感じ、何を見たんだろう。

ああ、この根の部分から盾を作ったんだ。

今私たちが聴いているのと同じ、鳥のさえずりを彼らも聴いていたんだな。

人々はどんな会話を交わし、何に笑い、何に泣いたんだろうか。

 

現存する中で、地球最古と言われるこの一帯の熱帯雨林。

気が遠くなるような月日を、この森は生き、命を繋いできた。

天の意志を地におろし、人の意志を天に世界に放ってきたトランスミッター。

想いと息吹が満ち満ちるここで大切なのは、何を受け取り何を放つのか。

美しさ、聖なるものを秘めた、そのまんまの自分であることではないかと思います。

 

夢も現実も、境がなくなる空間。

この悠久の森に比べたら、私たちの人生はあまりに儚い夢。

でも、1人1人が地球と協奏する大事なインストルメント。

短く儚い夢の間に、たくさんの美しいハーモニーが生まれますように。

 

CJ、有難う。

 

アボリジニの聖地・教え, ケアンズ・ソウルジャーニー

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マーフィー恵子


オーストラリア・ケアンズに93年から暮らす。95年に現地情報誌を創刊、編集長を経て現在は「本当の自分を知り、生きる」を主テーマにセレクトショップ、セッション、旅、学びの場などを展開中。
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