オーストラリアの自然火災で浮き彫りになった、受け継がれるべきもの。

オーストラリアの火災について、日本の知り合いの方々から安否を尋ねる連絡をいただいています。

北の果て(Far North Queensland)にあるケアンズは、他州ほどの山火事は起きていません。最高36度という暑さが続いていて、例年より雨は少ないですが。。

火災については言葉がなく、一刻も早く鎮火することを祈るしかない状態。無力です。ごめんなさい。(動物のレスキューされている団体に個人的に寄付したくらい)

 

今も燃え続けているオーストラリア。昨年のアマゾンの火災に比べ、消失面積が11倍以上というデータが。

 

日本では洪水などの水害、オーストラリアは火災。もう、破壊と再生とかいう言葉では片付けられないレベルですね。

煙で大気が汚染され、マスクをするようになって空気のありがたみを感じ、炎が広がる様を見て、大地の渇きを知る。

見えない恩恵、嘆き。。全てをはらんだ地球という船の上に、私たちは乗っています。

航海を続けるためには、肌の色なんて関係なく、協力しあわないといけない。

国際的なニュースを見ると協力に向かっているとは言い難いけれど、そんな時だからこそ、個人の中にある羅針盤がものを言うのではないでしょうか?

心の羅針盤は、地球と呼吸を合わせた時にピタリと行先が決まります。

嵐が来ても飲まれず、光を目指して。

心の平和を保って、1人1人がポジションに付いて、知恵を絞り。気持ちを合わせて進む。

嵐が過ぎ去るのを待っているだけでは沈んでしまうから、現実を見据えて、自分の持ち場でできることをする。

 

毎日を、感謝と安らぎの気持で送るよう努めるのは、その一歩。

私は せめてもと、地球に優しい選択を、買い物や日々の暮らしに取り入れています。

 

 

今回の火災の映像を見ていて脳裏を巡っていたのは、アボリジニの人たちの野焼きのこと。

彼らは大地を活性化させるために、然るべき長老の指示の元、神聖な火を使ってきました。何万年もの間、です。

アボリジニガイドのジョニーが見せてくれた野焼きは、炎が生きているみたいに、ゆっくりと広がっていく魔法のようで、赤い波が過ぎ去った後の土は、触れられるくらい熱くなかった。

動物たちが逃げる時間も十分にあり、まさに再生のための火でした。

聖なる儀式に参加しているような気持で、私たちはそこに佇んでいたのを思い出します。

 

アボリジニと火 〜命の炎に包まれた、2018年夏至の記憶

 

西洋人が入植してから 多くの場所でこの方法を行うことが禁止されました。

火は怖いもの、危ないもの、と言う決めつけが自然を破壊し始めています。

人類の発展が、火から始まったように。。

火 それ自体は善でも悪でもない。限定が、限界を生んでいます。

 

 

今、テレビ、SNSなどを通して、伝統的な野焼きの必要性を訴える、ビクター・ステファンセンさんが注目されています。

20年近く本気で活動されてきた、アボリジニの血を引く彼の、熱く重みのある言葉を紹介させてください。

 

1995年の終わりごろ、長老たちが

「カントリーが病んでいる。環境についての知識のドアをもっと開いていかなければ。水、樹、植物、動物、空。。全てにおいてだ。今、多くのドアが閉まっている。早く野焼きをして、カントリーの世話をしなければならない。」と語った。

だから、やりたかった訳じゃないけど、やらなければと感じて、伝統的な火の管理を伝えるワークショップを国内外を飛び回りながら続けている。ケアンズに住んでいるのは、空港が近いからさ。

 

 

※アボリジニの人々は、自分たちが所属する土地をカントリーと呼びます。私たちの「国」という概念とは違い、カントリーは、文化、自然、土地、過去現在未来、全てを含んでいて、生きる糧も、精神的な充足も与えてくれる、命の拠り所。次世代につないでいくことを非常に大事にしてきました。

 

 

ビクターさんは特に、「スマホやヒップホップや、他の文化を追いかけていて、自身のアイデンティティやカントリーの価値に気づいていない」若い人々が大地とのつながりを取り戻すことを重要視し、教室でパワーポイントを使うようなやり方でなく、野外実践をされています。

後世に受け継ぐべきものを、何とかして残したい、とオーストラリア中のアボリジニの長老や若者の言葉を映像で残し、データベース化する活動も。

 

繰り返し伝えているのは、人間は、地球の一部である世話をさせてもらわなければならない、ということ。

土地を知ること。そこに息づく全ての樹々や異なるエコシステムを知ること。

ふさわしい時に、ふさわしい場所だけに火をつける。動物たちにとっても、野焼きは生の営みのサイクルになっている。何万年も行われてきた知識と実践を、続けていく必要がある。

 

 

地球と人間が切り離された時、良くない方向へ進んでいく。

西洋のマインドセットは、常に問題を「処理」しようとする。その問題は、自分たちが作り出している物事の「反応」に過ぎないのに。話しあってない。協働してない。口論が多くて、分かち合ってない。。そんな在り方が全て大地に反映されている。

今、大規模な自然火災が起きているのは、誰もカントリーの世話をしていないからだ。

今、炎は、家や人を守るために格闘する対象になっている。「恐怖」になってしまっている。

その上でヒーローが生まれている。発生する必要のない火災と格闘するヒーローが。

このサイクルが産業を生み、カントリーが破壊されることでお金が動いている。

とても変だ。火が恐怖と産業の対象だなんて。

僕らが知っている火は、命を守り、再生するものだった。元気のないカントリーを緑に変えるものだった。そこから人間は食べ物や恵みを得ていた。今、それが急速に減ってしまっている。

人間もカントリーも同じ。それぞれが違う個性を持っていて、違う役割を与えられ、大きな一つの生態系を創っている。

今、大地が語りかけている。

問題は、我々人間の導き手が、大自然でないことだ。今、我々を導いているのは、エゴ。

世界中の問題は、エゴから来ている。それは本来の在り方じゃないんだ。

 

自然と共に生きてきたアボリジニの人々は、それぞれの部族に独自のカレンダーがあります。それは日付でなく、風や、植物や動物の状態として、代々受け継がれてきました。

 

上記は、何年か前のインタビューです。実践ワークショップを地道に続けてきたビクターさんは、今回の大火災を受け、以前に増して公の場で言葉を発するようになりました。

消防隊を称え、消防署の必要性は認めながらも、この提案を持って矢面に立つのは大変なことでしょう。私には、彼が勇気ある大地の代弁者に見えます。

 

大地を踏みしめ、空を仰ぐひとときを持ち、

今 心に灯った燈(ともしび)を行動の指針としていきたい。

それは、beingの真ん中に地球を置く生き方。

 

「美しい大地が未来に続いていけば、カントリーを中心とした新しい文化が生まれるかもしれない。」

ビクターさんの希望に満ちた言葉です。

既に多様な恵みに満ちている大地が、創造の源となる日が来ることを願って止みません。

 


ビクター・ステファンセン氏のウェブサイト http://www.mulong.com.au/

上記訳文のインタビューウェブサイト https://www.dumbofeather.com/conversations/victor-steffensen-listens-to-the-land/

日本人コミュニティ 森林火災支援グループhttps://www.facebook.com/groups/761771377679435

 

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