お金を超えた豊かさを享受しあう、スローなビジネス

昨日は オンラインで、ビジネスのビジョン・ミッションを言葉にしていくセッションをさせていただきました。

私が思うビジョンは、「こんな景色になったら良いな」という理想の世界観。「ここを目指すんだ」を言葉にすると力が湧いて、遥かかなたであっても、歩を進めてゆけます。

 

リトリートのコーディネート、ブランディングのお手伝い(ウェブサイト制作)など、最近の仕事は、有難いことにリクエストをいただいて「え?私が?」と思いつつ始まったものが多いです。

 

お話しを聴きながら、キーワードをボードに書き込んでいく中で、何度も出てくる言葉があったり、どんな角度から質問しても行き着く「道」のようなものが浮かびあがっていき、ソウルジャーニーをご一緒させていただいているようでした。

「わかるー。。」と共感したり、大切にしてきた宝物をそっと見せていただいたようで、厳かな気持ちになったり。

人生の奥深さ、不思議さ、面白さ。

何という絶妙なタイミングで、様々な出会いや出来事が用意されていることか。

その方だけの人生の道のりの中から生まれた尊いサービスと想いへの敬意があふれるのでした。

 

サービスごとのビジョンやミッションなどを書き込み、全体像を俯瞰できるようにします。

 

今でこそ、ビジョンだの天分を生かしたビジネスだの言ってる私ですが、20代の終わりに起業して、30代は子ども2人の出産子育ても並行していたので、めまぐるしく駆け抜けて。

特に思想もなく、「面白そう!やりたい!」「それは何か違う」みたいな感性だけを頼りに進んできました。

自分がしてきたことや信じていたことを、宇宙や自然の摂理と照らし合わせてみたり、人様の営みについてゆっくり味わえるようになったのは、おそらくこの5〜6年。

前事業を譲渡したあと、色んな拘束が外れていって、ボーッとする時間が増えたから(笑)。

そこで気づいたことの一つは、スローって豊かだなあということです。

チャカチャカ忙しなく過ごしていると通り過ぎてしまう、命の息遣いを感じられる

咲きかけのつぼみ、流れる雲、昨日はなかった鳥の巣などを発見できるのは、立ち止まった時や、歩をゆるめた時。遠くを目掛けて高速道路をぶっ飛ばしてるとき、私たちは色々なものを眼中からとりこぼしてしまいます。

時間と気持ちにゆとりがあると、どこに進もうと自分の頭で考える自由が生まれ、

「〜ねばならない」に追われなければ、「こんなことやってみようかな」と、創造的になれる。

スローは、人間らしさを取り戻してくれる。

 

 

私が最近、提唱している「天分美ジネス」の在り方も、SLOW & ABUNDANT。

現代のビジネスが追求してきた「もっと早く(スピード)、もっとたくさん(量)、もっと大きく(サイズ)」の逆である「ゆったり、適量、本来の形」を大切にしています。

1人の生産性は知れているので、必然的に協力しあったり、交換しあったり、共存共栄の道にいく。

独占、1人勝ちは生まれようがありません。

現代の在り方は、ずいぶん地球や人間らしさを損わせてしまいました。

排気ガス、重労働、農薬、遺伝子組み替え、効率的でないものの排除による分断、富の一極集中etc. 数えきれないほどに。

私も恩恵をたくさん受けていて有難いんだけど(飛行機で日本にも行けるし)、せめて、自分が選べる仕事は、非効率的であっても、SLOWでありたいと思っています。

短期間で稼げる!みたいな世界とは真逆なので地味ですが(笑)。

 

 

実は江戸時代まではスローが重んじられていたんですよね。

儒教による「人は老いるほど豊かになる、という敬老精神」が、武士から町人に至るまで浸透していたからだそう。

幕府の最高職名も「老中」ですしね。

年を取るのはよくないこと、という現代の風潮とは逆の、熟成、知恵や技能の蓄積、スローが尊ばれ、人々が親孝行に努め、老人を大切にする社会だったなんて、素敵だなあ。

そういえば、むかし人気だった一休さんというアニメで、CM前に一休さんが「あわてないあわてない。一休み一休み。」と言ってたのを思い出しました。

今思うと、そういう言葉をアニメを通して子どもの頃聞いてたのは良いことだったかも。

あ、あと「赤信号。そんなに急いでどこへ行く」っていうCMもありました。あんまり関係ないか(笑)

 

運営中のお店、パウチもスローの極みです(笑)

 

ABUNDANT(豊かさ)は、結果だけでなく、種を植えて育つ収穫までのプロセスそのものを味わう時空の深みを表現しています。

結果だけで判断する世界は、殺伐としていて、豊かさとは程遠いと思うんですよ。

(余談ですが、子どもの算数のノートに、先生が途中式に○をつけてくれているのを見て感心しました。結果の答えが間違っていたとしても、最後の計算ミスかもしれないし、ここまでの考え方はあっていたって肯定されるのって良いですよね。日本もそうかな?)

 

ビジネスも、社員の数や売上などの目に見えないところに、本当の価値や、評価されるべき光があるのだと思います。

それを誇れるような社会になったらいいですよね。

江戸時代に話を戻すと、お金を「持ってる」人より、お金を良いことに「使う」人が尊敬されたそう。

世間の価値観って、時代によってこんなに変わるものなんだと驚きます。

でも、逆にいうと、これからまた変わっていく可能性があるということ。

私は、Slow&Abundantに回帰していくと思っているし、天分美ジネスを自ら実践して、同じ想いの方とどんどんつながっていきたい。

お金は大事。でも、数字で測れない、人間味溢れる まろやかな世界もある。

そんな、お金を超えた豊かさを享受しあう世界は、夢ではないと思うのです。

 

天職・魂が喜ぶ 天分ビジネス

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