リアルを生きる 〜 自分だけの香りが思い出させてくれる場所。
2017/07/18 幸せのヒント
リアルで在りたい。
私たちは、ハンバーガーを頬張りながらそんな話をしました。
目の前には湖が広がっていて、ペリカンが群れをなし、悠々と泳いでいます。
「こんなに仕事で忙しいのに、なんで元気でいられるの?って聞かれることがある。
答は簡単だよ。こうして、一緒にいたい人と会話を楽しんで、目の前の風景を祝福する。それがエネルギーになるんだ」
ざざーっと水鳥が飛び立ちました。
「あのね、人生を決めるのは「姿勢」だよ。同じ風景を見ても、何もないつまんない所だと思う人もいる。
受け取らないと。目の前のできごとを。受け取ったことに感謝しないと。
感謝が人生をハッピーに導く。
幸せな人生は、自分の姿勢、つまり心持ち(Atitude)が創り出してるんだ」
逆に言うと、心からの感謝は、自分と切り離したところには生まれない。ありのままを受け入れないと生まれない。
どこにいても、何をみても、何をしていても。
「これが幸せ」という形はなくて。
結局、すべては自分の在り方が創り出す。
これだけの収入があったら幸せ。こんな人と結婚できたら幸せ。こんな家に住めたら幸せ。。それが叶ったとしても、しなくても、自分の心が満たされているか。感謝にあふれているか。クオリティオブライフの芯はそれだけ。
みずみずしい感性で、
目の前の人と話ができるように。
色眼鏡をかけず、そのままの風景を、
心に焼き付けられるように。
そして、同じ感謝の心で
時を共有できる人と過ごせるように。
そんなことを願いながら すするテイクアウェイのコーヒーは、冷たくなっていてちっとも美味しくなかったけれど、美しくゆったり流れる時間は、この上ない幸福感に包まれて。
背中に当たる午後の日射しの温かさや、ラグを広げるのに最適な大きな岩の質感や、ひんやりとした秋の風が運んでくるにおい。
そんなリアルな感覚を味わいたい。
それらを受け取ったときに感じる感謝を、日々の糧にしたい。
そして。
フェイクでない、いつ誰といても同じ自分を大切にしたい。
今、青空を見上げ、大地の上に立つリアルな自分を。
温かな血潮が流れる自分を。
携帯もPCもないひとときと、電磁波の飛んでいない空間が、いつも中心に戻してくれる。
車で少し走ると、そんな時間を持てるケアンズは、やっぱり素敵な所です。
P.S.
先日、パウチで自分の香りを創るワークショップが開かれました。
講師を勤めてくださったNoriさん、昨年までケアンズ在住で、ご主人の死をきっかけにブリスベンに引っ越され、自宅サロンを開業されています。
今回、1年ぶりにケアンズに帰ってこられて、パウチで小顔マッサージとアロマのワークショップを。
様々なことを乗り越えた姿は、ご自分のカラーが輝いていて、輪郭がはっきりして見えました。
幼い息子さんを育てる、という覚悟がみなぎってて、でも以前にまして朗らかで人をほっとさせる笑顔。
狭いパウチでわざわざワークショップを開こうと思ってくださった理由を、こう教えてくれました。
「去年アマリンさんのアロマのワークショップに参加して、香りを嗅いでシェアした時に、思わず主人の癌が見つかったことを喋っちゃったんです。
すごく深刻な内容なのに、香りとパウチさんに集まるみなさんの安全なエネルギーがあったからつい口から出てきた感じです。
そんな心が開くパウチさんで、ワークショップができたら私の最高のスタートだなって思ってます。」
1年ぶりにお会いできて、本当に嬉しかったです。
人って、こんなにも高みに向かって進んでいけるのですね。
Noriさんの、逞しく生きる、リアルなエネルギーをお裾分けしていただきました。
Noriさんにアドバイスをいただきながら、創った私のオリジナルの香り。
大切に使います。
香りを纏う度に、いま生かされているという事実を、私は感謝とともに味わうことでしょう。