アボリジニの壁画から受け取ったこと〜ソウルジャーニーDay1
2019/05/11 アボリジニの聖地・教え, ケアンズ・ソウルジャーニー
多様性は豊かさである。
青い空も。赤い大地も。緑を撫でる風も。
人も。動物も。植物も。生けとし生けるものは皆
姿と役割が違う。命の現れが違う。
でも出逢う。
豊かな循環を生み出すために。
だから祝い、讃えあえる。お互いを。
風の音に、陽の光に、身体が、自然と鼓動を合わせ
祝福のダンスが始まる。
私たちは違うから美しい。
それぞれの生を全うすることが、命をつなぐ。
私たちは、出逢う。
図らずとも、出逢う。
つなぎ、生み出すために。
この美しき星を、より瑞々しい場所にする調べを。
ピュアな命と命の重なりは、地球への恩返し。
乾いた風が運ぶディンゴの遠吠えが、何万年も続く
多様性を祝う地への歓迎に聴こえた。
久しぶりにローラを訪れました。
ケアンズから車で北西へ。熱帯雨林、そしてユーカリ林を抜け、ひたすらハイウェイを飛ばすと壮大なカントリーが広がります。
途中、ランチで立ち寄ったPalmer Riverは、1895年に金が見つかり、一攫千金を狙う人々が世界中から押し寄せた場所。
今はその面影は全く残っていませんが、このゴールドラッシュが発端となって、金の積み出し港として今のケアンズの場所が始まったという、歴史的なポイントです。
ここから更に北上し、太陽が照りつける壁画サイトに着きました。
私が初めて訪れた時は辺り一帯を歩くことができたので、探検しながら点在する壁画を見て回りました。2019年現在は、駐車場からほど近い3ヶ所だけが一般公開されています。壁画自体の撮影はいけないとのこと。入場料は1人$10でした。
15000〜30000年前に描かれたという画を守るために、少しづつ規制が厳しくなっているのも無理はありません。
ローラの壁画は、オーストラリアの国家遺産であり、世界の壁画トップ10の1つとしてユネスコにも登録されています。
30年前、ローラのブッシュの中に佇むアトリエを訪れたことがありました。
当地のアボリジニのことを描く絵本や、風景画を制作していたのは Mr. Percy Trezise。
アボリジニの文化に若き日から魅せられ、彼らと共に過ごし、パイロットから転身して鉱山開発や劣化などから壁画を守ることに生涯を捧げた方です。
ローラに家族と共に移り住み、壁画が多く残る土地を自費で買い取ったり、国立公園に指定されるよう政府に呼びかけたり。探検家として、アーティストとして、保護活動家として、動けなくなるまで精力的に活動されました。
ふと検索すると、彼が亡くなったのは5月11日。まさに14年前の今日。
その強さと情熱と行動力に敬意を表したいと思います。
守るべきものを守る。
伝えるべきことを伝えていく。
青き美しい地球を、より美しい場所にするために、私たちに与えられた究極の仕事は、きっとシンプルです。
けれども、それを遂行するためには、削ぎ落とさなければならないものがたくさんある。
3日間のトリップの1日め。
ローラは、私に人生で為すべきことについて語りかけてきました。