インターネットとリアル
2020/02/13 スローライフ日記
オーストラリアは、1月が新学期です。
先日、長期休暇でケアンズに戻っていた娘が、大学のあるシドニーに帰って行きました。なんと「車」で!
走行距離約2400km。北海道から九州くらいあります。
お父さんと一緒とはいえ、少し心配。。正直あまり賛成ではなかったけど、本人の希望なので仕方ない。
実家から色々なものを運んで行くのを見て、こうやって拠点が少しづつ移って行くんだなあ。。としみじみしました。
私だったらこの距離を運転するなんて、想像するだけでげっそりだけど、途中で息子が住むブリスベンなど、色々と寄りながら旅も楽しんで、1週間弱かけて新居に到着したそう。
若さはエネルギーですね。
親子一代でこんなに考え方も行動も時代背景も変わる。
私が若い時は、インターネットもなかったし、外国はまだ遠い未知の存在でした。
娘は大学1年め、寮に入っていたので、エジプトや中近東やアジアや、色んな国の友達ができ、日常のご飯から習慣までカルチャーショックがあったそう。
「国に帰省中の◯◯君が フェイスタイムで家の中を見せてくれたら、リビングルームだけで6つもあった」とか「1フロアはメイドさんと運転手さん用なんだって」とか「国連勤めのお母さんが出張でシドニーに来て食べたこともないご飯を作ってくれた」とか。
利害関係がない若者にとって、それらの違いは純粋な驚きや、リスペクトの対象なんですね。
人と人が触れ合うと、外国は未知ではなく、途端にリアルな体温を持つ世界に変わります。
争いは、相手をよく知らないから起こる。
それぞれに家族や友人や宗教や、大切にしているものがある。それを肌で感じたら、闘うことなんてできないでしょう。
リアルな交流って本当に大切だと思うし、それが可能な時代になったことが嬉しいです。
私は小学生くらいから外国に行きたくて仕方なくて、でもまさか住むとは思っていませんでした。
当時、こんなに簡単に行き来したり、連絡が取り合える時代になるとも思わなかった。
昭和の価値観のままで日本に住んでいたら、2000km以上運転するという発想も生まれずらかったと思う。
自分の経験や知見なんて本当にちっぽけなものなんです。
数十年でこんなに世の中が変わってしまうのに、これまでと照らし合わせていたら追いつかない。
もちろん、築いてきた人生のストーリーは尊くて、それらが血肉となって今の自分がいるのだけれど、私たちは誰でも、今ここから、新しい色で人生を彩る選択ができます。
インターネットを使えば欲しい情報も簡単に取りに行けるし、遠くの人とつながることができる。移動のお金も昔に比べたら相当安いし、手段も様々。機械が色々やってくれるから使える時間も増えた。
だからこそ、どう在りたいのか、そのために何を選ぶのか、本当の望みを知ることが大事ですね。
便利だからこそ、自分とつながっていないと振り回されてしまいます。
私はテレビのニュースは見ないし、SNSも苦手。目に入れるものを選んでいます。
メディアやインターネットは本当に便利で有難いけれど、あくまでも 必要なものを探したり、リアルの行動範囲を超えた知見や、出会いや人とのつながりを得るツール。
気軽に得た情報を鵜呑みにしたり、物事を判断したりするのは違うなと。
一番尊いのは、やはり実感、体感。
ネットやメディアをきっかけに、ここに行ってみたい! この人に会いたい! これを買いたい! って心と体を動したい。
本当の豊かさは、端末というバーチャルの中にはなくて、体温を持った交流の中で生まれる。
リアルな体験は、時に痛みも伴うかもしれないけど、様々な機微を味わうのが生きてるってことだと思います。
そんな価値観から、固定費や面倒な手続きがあっても、お店や、旅など、体験できる場にこだわっているし、もう一つのお店を作るために動き始めました。
インターネットがあるからこそ得られるものを享受して、
バーチャルではなし得ない
創造性や思いやり 感性を育てて、
理想とする世界に映し出していきたいですね✨