雄々しいバロン滝と、名もない草原

ケアンズの近郊を、ゆるりとご案内してきました。お会いしてから、どんな所に行きたい気分ですか?と始まった1日。わたしのプライベートツアーは、きっちり行程を決めずに、その日のお天気や気分によって導かれる。。そんなスタイルです。

車を走らせた先はバロン滝。

車を降りた瞬間に、ざーっと言う水の流れる音。今回は雨期の恩恵で、260mを流れ落ちる、とても迫力ある姿が見られました!

 

 

水しぶきがこちらまで飛んできそうな勢い。一面がマイナスイオンで満たされていました。雄々しい姿はずっと見ていても飽きません。

この見晴し台は、ケアンズから車で40分弱。下の写真の手前に見えるのは、開通して100年以上、当時のままの車両でゆったり山間を行くキュランダ観光鉄道の駅です。テレビ番組「世界の車窓から」のオープニングも飾っていたんですよ。

 

 

バロン滝は、現地のアボリジニ〜ジャブガイ族の言葉でDin Din。一帯は、独自のドリームタイム伝説が流れる聖なる場所です。

Buda-djiというニシキヘビが、海岸線から高原にかけて流れるバロン川を創ったのだとされており、バロン滝はBuda-djiが休息する場所でした。

後世になって、このエリアは、バロンゴージナショナルパークという国立公園に指定され、更にはユネスコ世界遺産に登録されます。

人間が現れる前の地球をかいま見せてくれる貴重な場所で、1億5000年前から続く熱帯雨林に足を踏み入れると、太古の世界にタイムスリップしたよう。そういえば、映画「アバター」の森のシーンのロケにも使われていました。

雰囲気は、とにかく「濃い」。原始的な力強さを全身に浴びて、気力がみなぎってくる感じ。

 

見晴し台から、熱帯雨林の中を1.3kmほどのボードウォークが通っています。手すりにアーティスティックなオブジェがほどこされていました。

 

キュランダを出て、高原方面に向かう途中の名もない場所で。。

「わあ!車止めてもらっていいですか?」「もちろん」

見ると、何もない。。

のですが、走り出して行ってしまいました(笑)。

 

気持ち良さそうに、走ったり飛んだり。

「合体しました!地面と!最高の気分です!」

合体!?

 

胸いっぱい深呼吸したら、「ここにいていいんだ」という安心感に包まれたそうです。とてもリアルな響きだな。。

都会で、いつもいつも忙しくしていると、わたし達の足の下には大地が広がっていることすらも忘れてしまう。

 

大地の上に、居場所を見つけること。

自分は地球の一部なんだと感じることは、人間に幸せをもたらしてくれるのですね。

 

ここには、自己主張する色とりどりの看板も、地面を覆い尽くすアスファルトも、空を遮る高層ビルもない。

頭が空っぽになってきて、しっかり立って、見渡す限りの空を眺めるしかなく。言葉どおり「母なる大地」の愛に包まれていることを思い出します。

 

 

何て言うか。。降参です。

この美しい自然を守っていく以上に、大切なことなんてあるんだろうか。

しごと、家族、今後のこと。。日頃ごちゃごちゃと考えてしまうけれど、大地に、地球に、宇宙に生かされていることを思い出したら、ただただ、謙虚になるしかありません。

 

わたし達は、

目の前の人、できごとに心を尽くす、赤ちゃんの心で。

お母さんを喜ばせることが最大の喜びの、子どもの心で。

何の疑いもなく、一歩一歩進むしかない

お母さんは、子どもの幸せな姿を見るのが幸せ。

だから、わたし達は、幸せであることが、この地球への恩返し。

 

 

名もない草原で長いことぼーっとして、わたしが感じていたのはそんなことでした。

ショートトリップは、続きます。

 

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