ケアンズ高原で感じたクオリティオブライフについて

  2016/09/22  ケアンズ観光情報

「暮らすように旅をする」と、まるで違う目線で土地のことを感じられると言いますが。。

今回は、ケアンズから車でたった1時間半のケアンズ高原で、そんな体験をさせていただきました。地元の政治に関わりながら農業を営む方に嫁ぎ、ケアンズ高原で暮らすJunkoさんと2日間過ごして。

同世代で、温かく知的な彼女とはいつも話がはずみます。今回はお宅に泊まらせていただいて、地元を巡って農家さんを紹介していただいたり、美味しくて新鮮な野菜をいただいたり。

ケアンズに長く住む私ですら、別世界に来た〜!というとても新鮮な体験や気づきがありました。

 

ドライブ中の小さな気づき

キュランダ経由のハイウェイで、制限速度100kmのことろを60kmで走るような遅い車の後ろに長いことはまってしまってイライラ。人間(私だけ?)って、何か問題があると、気持ちがそればっかりに囚われてしまうんですね。「遅すぎでしょ」「追い越したいのに対向車がやな間隔で来るな〜。。」etc.

 

やっと追い越せて、ほっとした時に気がつきました。周りに、あんなにきれいな光景が広がっていたこと。

人生も同じ。

色んな囚われから自分の心を解放しないと、
美しいできごとも目に入らない。

もったいないですね。

 

ほんわかしたケアンズ高原のドライブ

ほんわかしたケアンズ高原のドライブ

 

その後、快適にドライブしてたのですが、大まかな方向だけで行き先の住所を知らないことに気づいた(笑)。走り出してから考えるという、自分のアバウトな性格を思い知りました。そういえば、「また見切り発車?」と言われてきたなあ。

 

 

乳製品やファーム巡り。肥沃な大地から生み出されるものは、やっぱり美味しい。

そんなこんなありましたが、無事に落ち合ってランチに向かったのは Gallo Dairyland

デイリーは酪農という意味で、ここでは自家製チーズや乳製品、そしてチョコレートを売っており、カフェコーナーもあります。

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酪農ファームの敷地に建っているので、後ろには本物の牛の乳搾り場が。300頭くらいの乳牛がいて、午後3時くらいになると一斉に並んで、機械での搾乳が始まります。Milking Viewing Platform(乳搾り見学スポット)という素朴な看板が可愛いですね。

 

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また、横にはこれまた可愛らしいファームアニマルがいる小屋があり、自由に見学できます。(日本だったら体験農場にしそうだけど、ここは、のどかに動物たちがいるだけ。そういう所がのんびりしてて好き

 

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私は、この子豚達にフォーリンラブでした。。

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可愛過ぎるのでアップで♥ この寝方。。!

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。。しばらく子豚さんを眺めたところでランチ。

下の写真はJunkoさんとGalloのオーナーさんです。家族経営のここは、どなたも気取りのない笑顔が眩しいほど素敵で、それだけで癒されました。。Junkoさんのお陰で、温かなサービスを受けました。

 

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入ってすぐのショップコーナーでは、ハードチーズからソフトチーズまで、色々なタイプが売っていてお土産におすすめです。手作りチョコも色々な種類が。

パウチでも販売したいけど、冷蔵ものは難しいのが残念。。

でも、何かプロダクトができそうな気もします。

 

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カフェの窓からは、高原がよく見えて何とものどか。こういう所でゆっくりご飯をいただけるって嬉しい!でも、こんな素敵な景色も、毎日だと当たり前になってしまうらしい。

「空だけは飽きることがなくて、私のカメラは空の写真でいっぱいなんですよ」とJUNKOさん。

 

 

智恵子は東京に空が無いという
ほんとの空が見たいという
私は驚いて空を見る(高村光太郎 「智恵子抄」)

もっとも、この詩では、空は比喩として使われているようですが。

 

私にとって空はすごく大切。

ケアンズ、特にこうした高原や海に出ると、高いビルがないから、上を見上げなくても空がある。

 

何かに視線を遮られることもなく、
どこまでも続く空の下に身を置くと
包んでくれるような
安心感で満たされます

 

 

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この後連れていっていただいたのは、月に1度だけ小川のほとりを解放してレストランにするという、Rainforest Bountyでした。

 

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ゲートに近付いた時点で、何だか特別な空気を感じるのは私だけでしょうか?

ドライブして中に入っていくと、なだらかな丘陵や小川が流れる素晴らしい場所で、いい年して駆け出したくなりました(笑)。

美しいです。。

 

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この敷地中には、有機野菜を育てている日本人の方も住んでいらっしゃいます。こういう自然豊かな環境で子どもを育て、新鮮な野菜を使ったご飯を食べたい。。なんて暮らしに、実は15年くらい前に憧れて、この近くに17ヘクタールもあるファームを買ってしまった私。

 

ご飯作れないし、農業向きでもないので、活用されないまま(パウチ店内のインテリアに、このファームの木材を使ったくらい)子ども達も大きくなってしまい、現在に至っています。

 

憧れていても、本気でなければ何事も成せない、という教訓です。

逆に、どんなことでも本気と覚悟があったら人生は開けるのでしょう。

そんなことを考えながら、Junkoさんの案内で中を散策。

 

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奥にあるこの建物が月に1度だけ、レストランになります。(実は今週末、予約してあるので楽しみ!)この日は、つい最近行われたというウェディングの名残がありました。素敵だっただろうな〜

 

 

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壁もない開放的なスペースをそよ風が抜けて。

何と言ってもWOWファクターは、建物後ろに流れる、この美しい小川でしょう!

 

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せせらぎを聞きながら食事ができるなんて、究極の贅沢。私有地だけあって、川もその周りの熱帯雨林も手つかずで、清らかさを感じました。かものはしも住んでいるそうです。

 

実は、ここRainforest Bountyで作っている地元のブッシュフードのチャツネやピクルスは、パウチでも販売しています。今度はお酢を仕入ようと思っているので、楽しみにしていてください!こんなに美しい環境で作られていたと知れて良かった。

シェフの方ともお会いできました。気さくで素敵な方でした✨

 

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次に、近くのストロベリーファーム Shaylee に連れて行ってくださいました。

今、ちょうどシーズンです。スクールホリデーに入ったので、たくさんの家族連れがイチゴ狩りに来ていると思います。(この日は平日だったので静か)

 

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ショップでは、つみたてのイチゴはもちろん、手作りのジャムなども売っています。ストロベリーソフトクリームもほんと美味でした!

 

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美味しい空気と、野菜や果物、運動。。ヘルシーツーリズムという発想が

その後、静かな午後と夕暮れ、ご家族に混ぜていただいての団らん。ちょうどご主人のベストフレンドさんが新車でブリスベンから(!)ドライブしてきて到着した日で、話に花が咲きました。

お2人ともマウンテンバイクが趣味で、翌日も夜明け前から走りに行くほど。(私が起きた時は、走り終わって爽やかにコーヒーを飲んでらっしゃいました。。)

アサートン高原に、国際級のマウンテンバイクのトラックができたというのも初耳。

運動されているから、お2人ともスラッとしています。

仕事ができる人は、考え方にも贅肉がない。

それは自らの努力(というか好きで自然にやってること)から生まれるんだと勉強になりました。運動ゼロの私、そろそろまずい

 

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ロッドさんにウェルカムメッセージの動画撮らせていただきました。昨日立ち上げたFacebookグループに載せます。

 

 

美味しい空気の中でマウンテンバイクをこいで、地元の野菜や果物をいただいて、地元のファーマーさん達の所にステイ。。って、素敵じゃない?という話になり、「ヘルシーツーリズム」という言葉が頭に浮かびました。

数日の滞在でココロもカラダも元気になりそう。うん、ツアーの企画の1つにしよう。

 

そして、話は農業についても。

「今は仕事(歯科クリニックの経営者さんです)があるから無理だけど、いつかケアンズ高原で農業をしたい。どんな時代になっても人間に欠かせないのは食べ物だろう。こんなクリーンな場所で作られる作物はきっと需要も高まると思うよ」

たしかに、肥沃な大地から生まれるものは、美味しくて質が高い。

人間、食べ物がなければ生きていけないですしね。食べ物を育てられる人は、生きるという意味では最強です。

 

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イチゴの大きさを見ていただくために、iPhone 5を横に置いてみたのですが、わかりますか?

 

食べ物と水が豊富でしかもクリーンなここは、
実はすごい可能性を秘めている!

(それに気づいている中国人が、今、ケアンズ周辺の農地や土地を買いまくっています)

なのに、世の中は一次産業に携わる方がstruggleする仕組みになっているのがやるせない。。

 

人生を豊かにするのは人とのつながりと、生み出す力

地元の方から手作り大根を受け取ったり、小学校に娘さんを迎えに行く。。そんなJunkoさんの日常からも、人の温かさにたくさん触れました。「田舎だから、しょっちゅう採れたものを交換しあったりしてる」と笑っていましたが、打算がなく、ごく自然にお互いを思いやるという在り方は、軽い驚きです。

 

私は素敵な方に囲まれていて幸せだけど、中には目的をもって近付いてくる人もいますし、私も仕事が忙しい方には、ただ会いましょう、とは言いづらい。理由があってアポを取らないと悪いかな、みたいな。

 

名前と存在を、それ以上でもそれ以下でもなく
受け入れてもらえるって、貴重ですね。

今回であった方々の笑顔の素敵さの理由がわかった気がします。

 

お金が絡むと人生も人間関係も何だか複雑になるけど、ひも解いてゆくと、本当に大切にすべきことは、家族や友人との何気ないひとときだったり、食べ物だったり、周りの人達を思いやることだったり、すごくシンプルなことなんだと思います。

 

幸せは感じるもの。

 

何をすると満たされるか(売上アップ、地位の向上、恋愛etc)は人それぞれですけど、感度を上げるにはやっぱり、大切にすべきベースを認識した方がいい。

 

 

 

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翌日は、Junkoさんがセットアップしてくださって、隠れ家的な素敵なカフェで久々の再会も!「大好きな2人に会えて嬉しい♥」と素直に言えるところが可愛いYumikoさん。思いやりと懐の大きさを感じる、本当に素敵な女性です。彼女のご主人もジョインして美味しいお茶とケーキで盛り上がりました。

 

 

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20年以上前のケアンズの話になり、当時有名レストランを経営されていたご主人と私に、共通の友達がいたことがわかってビックリ。仕事で成功されて、一生働かなくていいくらいお金持ちになったこの方は、若くしてこの世を去ったのでした。独身のまま、自分が操縦する飛行機での事故。生前の彼のことを思い出してしまった。。モデルみたいにカッコ良かったなあ。

 

ここでも、幸せって何だろう。。と考えさせられたんだけど。

人生は短いから、自分の心が疼くことをやった方がいいということと、

人は幸せになる権利がある

ということを想いました。

周りに遠慮しすぎると、自分が可哀想です。

 

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まな板に載せてサーブ。このアイディアいいですね!

 

お茶の後、お2人が自らリノベーション中のお宅をご案内いただき、こちらまでワクワク!そよ風が入る何とも可愛らしいコテージを、好みの形にゆっくり時間をかけて改装されています。人気レストランの元オーナーシェフだから、キッチンへのこだわりもすごい。

自分の人生を設計して、形にする素敵さを見せていただきました。喜んでいる人の近くにいると、自分まで嬉しくなりますね。

 

 

このブログ、色々話が飛んでしまいましたが、ケアンズ高原の土地の雰囲気と、人の温かさが少しでも伝わったら嬉しいです。

この短い滞在は、自分を真ん中に戻してくれました。

改めてJunkoさん、ご家族の皆さん、一緒に過ごしてくれたことに感謝します!

 

 

 

ケアンズ観光情報

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